アジール栄養講座その③〜筋肉と持久力〜
2021/07/29
今回は筋肉と持久力の関係性をお話しします。
持久力というとスポーツをイメージしがちですけど、
日常生活にも密接した話です。
ここで言う持久力と言うのは、筋持久力の事です。
車に例えるとガソリンやオイルではなくて、
ボディに当たります。
車も足回りやシャーシーなどのメンテナンスを怠ってしまうと
故障につながります。
人間の身体でいうとケガに繋がる訳です。
筋疲労というのは筋肉の分解が原因です。
普段立って歩いているだけで筋肉は分解されていきます。
ざっくり話すと、運動したり、重い荷物を持ったり、
電車でずっと立っていたり、遊園地で一日中歩き回ってたりして、
“あー疲れた“というのは筋肉の分解があるからです。
(細かく言えば他にもありますけどメインはこれです。)
筋肉の分解が起こらないという事はありません。
筋肉はタンパク質でできてますので、分解された筋肉をリカバリーする為に
アミノ酸が必要になってきます。
では筋肉に必要なアミノ酸とはどんなアミノ酸があるでしょう?
アミノ酸には大きく分けて、
必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分ける事ができます。
必須アミノ酸というのは体内で合成する事ができない、
つまり食事から摂らなければいけないアミノ酸の事です。
筋肉に必要なアミノ酸はこの必須アミノ酸です。
大きく、バリン、ロイシン、イソロイシンというアミノ酸が
筋肉を形成するのに不可欠なアミノ酸です。
いわゆるBCAAと言われるアミノ酸です。
言うなればバリン、ロイシン、イソロイシンは
筋肉そのものなんです。
仕事に行く前、朝起きて家事をする前、ジムでトレーニングする前、
ジョギングする前、部活の練習前、炎天下フェスや遊園地など一日中歩き回る日の前などなど。
シチュエーションは色々ですがいずれにしても最後には疲れますよね。
必ず筋肉は分解していきます。
疲れるんです。簡単に言うと。
食事だけでは補えないほど分解は起こります。
なのでサプリメント。ここではアミノ酸です。
アミノ酸(BCAA)を活動前に摂取する事で、
筋肉(=アミノ酸)が分解される前に摂取したアミノ酸が使われます。
つまり筋肉の分解を遅らせる事ができます。
この事がすなわち筋持久力につながる訳です。
疲れにくく、身体がくずれにくくなるわけです。
AというスーパーとBというスーパーで特売があるけど、
疲れちゃうからどっちかでいいや。という事もなくなるかもしれません。
今日はお風呂掃除と部屋の掃除して、洗濯して、買い物行って、夕飯作って、、あーでも今日疲れちゃったからお風呂はまた明日。とか、
疲れちゃったから夕飯はカップラーメンで。なんて事もなくなるかもしれません。
会社に行く前に満員電車で疲れちゃったなんて事もなくなるかもしれません。
特に、ジム通いやジョギング、部活の練習では効果的面かもしれません。
部活動にフォーカスして話してみましょう。
大会で勝ち抜く為に練習をする訳ですが、
効果的な練習をどれだけできたか?というのがポイントになるはずです。
練習メニューや指導法に関してはここでは話しません。
あくまで身体の話です。
一日3時間の練習で、残り30分が疲れてグダグダになってやる練習と
最後までしっかりとやり抜けた練習とではどちらがトレーニング効果が
高いでしょうか?
間違いなく後者ですよね?
単純計算ですけど一日練習で残り30分効果的に練習できてるチームと
疲労でグダグダになって練習するチームがあったとして、
前者は後者より1か月で15時間も多く効果的な練習をした事になります。
これが一年となると大きな差になっていきます。
ジムのトレーニングもジョギングも同じです。
ダイエットだってそうです。
日常生活も余暇が作れるかもしれませんね。
また、疲れてくると集中力も下がってきて、
判断が遅れたりもします。
これは運動だけでなく、仕事にも言える事でしょう。
プロ野球を観ててなんでこんな簡単なゴロをエラーするんだ??
と思った事ありませんか?
サッカーを観ててなんであんなとこにパスしちゃうんだ?なんて事ありませんか?
疲れると判断力が落ちるんです。
そしてそれは思いもかけない怪我につながる可能性があります。
怪我をしてしまっては元も子もないです。
健康維持のジム通い。
ダイエットの為のジョギングも怪我をしてしまえば元も子もないです。
高校の運動部への栄養講習をしていると、
強豪校に関わらず子供達は強くなりたい!勝ちたい!
と、目をキラキラさせてます。
その後でご父兄も講習を聞いてる事がほとんどです。
ご父兄はお子さんが日々部活動で泥まみれになって、
地区大会、県大会、地方大会、全国大会と進んで行く事は
当然嬉しく、我が子を誇りに思い、応援に熱が上がります。
当然です。
僕は講習会で必ず子供達に聞くことがあります。
「お父さんお母さんは君達が勝ち進んでいく事以上に嬉しい事があります。
それは何だと思いますか?」
大抵の子供達は答えられません。
「試合に出られなくても構わない」という答えが多かった記憶があります。
違います。
「お父さんお母さんは、特にお母さんは勝とうと負けようと、ケガなく無事に家に帰ってきてくれる事が1番大事なんだ。」
するとご父兄は100%大きく頷いて下さいました。
好きな事にうちこんでるお子さんが怪我なく家に帰ってくる為に、
アミノ酸はその助けになる一因を担ってる訳です。
話を戻しますが、
筋分解とアミノ酸の関わりは分かってもらえましたか?
筋肉の持久力はアミノ酸で補う事ができます。
部活動の始まる前、試合の前、ジムでトレーニングを始める前、ジョギングをする前、
一日の活動を始める前などにアミノ酸を取る事で、
一日を有効に使えたり、トレーニングを効果的に最後までやり抜けたり、
怪我の予防にもつながっていくという話です。
ちなみにアミノ酸を摂るタイミングはいつでしょう?
その②でも話した通り、アミノ酸の吸収スピードは30分ですから
活動30分前に摂ると効果上がるのはもう分かりますね?
今回はこれまで。