アジール栄養講座その⑧〜ガソリンの入れ方part2〜

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アジール栄養講座その⑧〜ガソリンの入れ方part2〜

2021/08/03

今回は前回に引き続きガソリンの摂り方、つまり糖質の摂取タイミングと

その量、方法についてお話します。

 

具体的に言うと、試合当日の話です。

 

これは試合関係なく、日常のダイエットにも応用できる話なので

是非参考にしてみて下さい。

 

試合1週間前からのカーボローディングで筋肉中には大きなタンクにガソリンが

満タンになっている状態です。

それはあくまで筋肉中の話で、その日その日のエネルギーも補給しなければいけません。

今回は試合当日に取る糖質の種類にも言及していきます。

 

さっきたまたまサッカー中継を観ていたので、サッカーの試合当日と思って

話を進めていきます。

社会人フットサルでもいいですし、意外なところであれば

バンドマンのライブにも応用できます。 

 

例をあげるなら、試合がお昼12:00に始まるとします。

サッカー選手の一試合の平均走行距離が大体10kmから多くて12kmと言われています。

それだけの距離を走り切るのに必要なエネルギー、つまりガソリンは最低でも

1000kcalと言われています。できれば1200kcalを目安にして下さい。

 

試合当日の朝、朝食を食べるとします。

ご飯ならお茶碗一杯が200kcalです。

簡単な算数で分かりますね。

朝食べたご飯が吸収されガソリンに変わり、

試合に臨むのなら、朝食でご飯を5杯から6杯食べて下さい。

 

これで解決です。

なんて簡単なんだ、、、とはなりませんよね?

朝からそんなに食べてらんないですし、食べられたとしても

身体が重くなるだけで、なんなら試合中ゲーッ!ってなっちゃいます。

ではどうするか?

 

分けて食べていきましょうという話です。

 

試合が近づくにつれて消化がよく、吸収の早い糖質を取るようにしましょう。

朝は普通通りに食事をして問題ないです。

試合開始数時間前には果物やスポーツゼリーなどでエネルギーを補給してみて下さい。

さらに試合直前30分前にもスポーツゼリーやスポーツドリンク、果汁などで

糖質を摂ってトータルで一試合に必要なガソリンを体内に充填していきましょう。

これならできますね。

 

さらには試合当日は充填するガソリンの種類にも気を使う事をオススメします。

市販のスポーツゼリーや翼が生えちゃう飲み物にはブドウ糖が含まれています。

ブドウ糖は血糖値を一気に上げる事ができます。

まさに翼が生えたように。

ただ、血糖値が上がってエネルギーが爆発するのは早いですが、

身体は正直で上がった血糖値分、体内からそれを押さえようとする

インスリンの分泌も増えるので、血糖値が下がるのも早いんです。

 

激しい練習中や、暑さでバテてしまってる時に、急に眠くなったり

するという経験はありませんか?

これは急激な血糖値の低下からくる低血糖障害なんです。

お正月に山登る長距離走がありますけど、たまにフラフラになってる

選手を観たことありませんか?

あれがまさにそれです。

 

車で言えば、燃費が悪い状態です。

 

では、どうすれば低血糖の予防になるか?

ブドウ糖のように急激にエネルギーにならないような

糖質でエネルギー補給すればいいのです。

 

ブドウ糖なら30分くらいでガス欠になる可能性があります。

多くの果物に含まれる果糖でだいたい60分くらいです。

もっといいのがあります。

デキストリンという糖質です。これは緩やかに血糖値を上げるので、

その分体内のインスリン分泌量も抑える事ができるので、

緩やかに血糖値が下がっていきます。だいたい120分くらいです。

 

デキストリンはスポーツゼリーに含まれる事が多いです。 

ですので試合直前に摂取する糖質はデキストリンがいち早く効果的です。

 

ここで注意しなければいけないのは、

スポーツゼリーの中にはブドウ糖とデキストリンが混ざっている物が

あると言う事です。

ブドウ糖で上げた血糖値=エネルギーをデキストリンで長く維持していくという理論らしいのですけど、めちゃくちゃです。

ブドウ糖で血糖値を上げた時点で身体からはインスリンが出て血糖値を下げようとしますから理論がめちゃくちゃなのです。

本当は商品の単価を下げたいが為だけの屁理屈なんです。

 

なので、スポーツゼリーを購入の際は、裏側をよく読んで

糖質がデキストリンのみの物を選んでみて下さい。

 

ちなみに食べ物でもリンゴは果糖ではなくデキストリン糖です。

 

実験データによると、デキストリンを摂ったグループと

プラシボで摂ったつもりでいるグループにシャトルランをしたところ、

デキストリンを摂ったグループの方が最終的に100m強多くダッシュができたという結果が出ています。

これをサッカーに例えると、

後半ロスタイムにロングボールを蹴り込んでカウンターを仕掛けた場合、

自陣から相手ゴールまでダッシュで走り切れて相手を振り切り、

ゴールできる可能性が高まるという事になります。

 

マラソンなら最後のトラック勝負で勝ち切れるという事です。

大事ですね。

 

これらをダイエットに置き換えてみましょう。

血糖値が下がりにくいという事は少ない糖質で済むとという事です。

デキストリンがそれに当たりますが、炭水化物であるご飯やパンも

食べるタイミングと量さえ間違えなければ、ダイエット中でも食べられるという事につながります。

糖質がガソリンと同じ役割であるなら、

朝起きてこれから一日活動する時に食べる分には全く問題ないと言うことです。

夜になり活動量が減るに従ってガソリンの量を減らせばいいだけですし、

ガソリンの種類をデキストリンに変えれば血糖値の維持が長持ちし、

結果ダイエット効果がより上がるという事になります。

 

ダイジェスト版ですけど、役立つ話だと思います。

その①からの話の組み合わせでいろんなパターンが考えられる訳です。

 

詳細は個人個人のデータを基にスケジュールを組む事になりますが、

基本的な考え方はこれまでのブログでの併せ技で応用可能です。

 

お分かり頂けましたか?

 

今回はこれまでです。